YO茶の足跡残す日記

日々感謝の気持ちで、思う事をいろいろ書いていきます。

私とCCIEその1(プロローグ〜R&S編)

今午前2時30分。なぜか目が冴えて眠れず、ちょっとブログを書く気になれたので書いてみます。
このところ更新できていないのは仕事が忙しいというのが一番の理由なのですが、あとはツイッターの影響がかなり大きいんですよね。どうもツイッターでちょこちょこつぶやいていると、ブログを書きたいという気持ちが以前よりも湧いてこない。
まあ、それはさておき、今日は私とCCIEとの関わりみたいなものを書いてみようかなと思います。



私がCCIEという資格の存在を知ったのは、かれこれ10年程前になるでしょうか。その頃はCisco機器に関わる仕事は全くやっておらず、LAN配線システムの設計や工事などといった、完全レイヤ1の世界の仕事をしていました。自分の会社にはそういった配線工事部隊と、ネットワーク機器の設計・設定・構築をなりわいとしていたSE部隊があり、その部署の友人M(以前ブロブでも書いたことがあります)がシーシーアイイーなるものをめざしているという会話を聞いたのでした。



そのときは、「なんじゃそれ?」くらいにしか思っていなかったのですが、自分もより高いレイヤの仕事をしたいと思うようになり、そのとっかかりとしてCiscoの資格をとるためにCCNAの勉強を始めたとき、初めてCCIEという資格がCiscoの資格の最高峰だということを知りました。
と同時にその資格をもった人達は、それはもうとてつもない知識と経験をもった人達なんだろうなーという風にイメージしておりました。



人生はおもしろいもので、そんなCCNA/CCDAしか持っておらずかつ実案件でCisco機器をほとんどさわったことすらなかった私がどういった訳か現在の会社に転職できてしまいました。その部署は、CCIEを持っていることがデフォルトと位置づけられているエンジニア集団の部隊でした。なぜ自分がそんな部署に配属されたのか。。。。
つくづく転職は運と縁なのだと当時感じました。



当然ながら、先輩の方々とは知識も経験も圧倒的な差があります。
前職の会社は、結構名前の知れた大手の日本企業でした。両親も安定した企業に就職できたと喜んでくれていたし、妻の両親もその企業名を聞いて結婚を許してくれたという側面も少なからずあったので、そこを蹴ってまで今の会社に転職した手前、簡単に音を上げる訳にもクビにされるわけにもいきません。



そこからは、本当に鬼気迫る思いでの勉強が連日続きました。家族にも相当迷惑をかけました。休日や深夜も勉強に明け暮れたわけですから。
よくCCIEブロガーの皆さんがWrittenを簡単に1発合格されるのを見ていると本当にうらやましくなります。
しかし、当時はまだ本当に自分の持っている知識の引き出しが少なかったので、ひたすら詰め込んでいく日々。それも、前職ではほぼ必要なかった英語との闘いもありました。



私は正直、頭はよくありません。ただ努力を継続することはできます。コツコツと勉強をし、CCIEのWrittenは6回目でようやく合格しました。入社して3ヶ月目のことです。



いよいよLab試験にむけての勉強開始。会社にはLab試験用のラックというものが用意されていて、それを使わさせてもらえることができました。これは本当にありがたいことです。自分で機材を調達する必要がないというのは経済的にどれだけ大きいか。
最初はどんな問題が出るのかなどまったくわからなかったので、先輩のアドバイスで教えてもらったPractice BookやCisco本のCCIE Workbookを中心に勉強しました。



初めて受けたのはWrittenを受けてから3ヶ月後でした。1回目の試験は衝撃でした。これまで自分が勉強してきたと思っていたボリュームと深さが全く足りていないことを痛感させられました。中には問題の意味さえよくわからないものもあり、完全に打ちのめされました。



そこからは完全に鬼となりました。明けても暮れてもLabの練習。この頃からです。夢の中でもConfigを始めたのは。合格された方はおそらくみんな経験されたのではないかと思いますが、ここでようやく合格のための精神領域にはいってきたのだと思います。



そして2回目。問題を見て顔がほころぶ。わかる。わかるぞ。1回目に比べると格段に理解できている。自分の成長が実感できた瞬間でした。そしてかなりの手応えを持って試験終了。しかし、それでもFail。これがCCIEです。このときはかなりショックでした。あれだけ勉強してもまだ届かないのか。



そして、高みに向けての闘いは続きます。これまでの試験のやり直し、細かい部分までのチェック、そしてCCOのどこに何が書いてあるのかの検索練習にいたるまで、潰せるものはすべて潰していきました。



そして3回目。ここで神が降りてきた。よく言われますが、試験中、自分がトラブルにあわない、これはいけると確信できる感覚を感じることができたのはこれが初めてでした。そしてかなり時間に余裕を持たせて終了できました。



そんな確信に近い出来で終了できても合格できているかどうかわからないのがCCIE。次の日の早朝にScore ReportでPASSを確認したときは、これまでの人生で最もうれしかった瞬間の一つになったことはいうまでもありません。



転職してから11ヶ月弱。もちろん、環境に恵まれていたという部分もありましたが、本当に「ゼロ」からのスタートで、1年前には雲の上の存在だったCCIEを手にする事ができたのです。



CCIEの取得に関しては、とにかく短期間ということを重視しました。同時期に入社したメンバーの中では絶対に1番に合格してやろうと。他の人はネットワークエンジニアとしてのキャリアがある人達ばかりでしたから、自分をアピールしようと思ったらそういうところしかなかったのです。そしてそれは実現できました。そういう思いって、結構大事だと思うんですよね。



ただ、CCIEに合格したからと言って、何もかもがわかるようになったというわけでは全くありません。むしろ、自分は全然足りないことがはっきりしてきます。ここからが本当のスタートです。ようやく、当時の部署でお客様の前に出させてもらうための最低条件がそろっただけのことです。
さあ、これからネットワークのエンジニアとしてがんばるぞ、と思った矢先のことです。当時のマネージャから衝撃の一言をもらいました。


「YO茶ちゃんさあ、君にはこれから一生Voiceやってもらうから。」



。。。。。。一瞬、我が耳を疑いました。。。。
この瞬間から私のVoiceエンジニアとしてのキャリアがスタートしました。この一言から今に至っておりますw。
本当に、人生ってわからないものです。


当然ながら、CCIE Voiceとの格闘も繰り広げられるわけですが、私がVoice エンジニアとしてのキャリアをスタートした当時、CCIE VoiceはまだLaunchされておりませんでした。なのでCCIE Voiceに挑戦することになるのはもう少し後になるのですが、そのお話はまた別の機会に書こうと思います。



ということで今日はこのへんで。



#日々感謝 m(_ _)m