YO茶の足跡残す日記

日々感謝の気持ちで、思う事をいろいろ書いていきます。

TPPについて嫁と話した

昨日のことです。朝のワイドショーでTPPの特集をやっているのを見て、


「ねえ、TPPって何が問題なの?関税をなくしてしまうだけなんだったら、お互い損得できるかもしれないけど、別にいいんじゃないの?」


と聞いてきました。テレビから流れてくるTPPの問題を聞いているとそう思うのも当然です。私はTPPというものに対する問題点や懸念点、メリットといわれているものの曖昧さなどを説明しました。


妻は偏った思想を持っているわけではないので、非常にフェアな観点からズバッと質問をしてきます。セリフはこの通りではないのですが、ざっとこんな内容の会話をしました。。



### 以下、会話 ###


YO茶:「TPPでどんな議論が行われているのかは、日本は参加していないから情報を開示してもらえないんだよ。」


妻:「じゃあ、交渉に参加してみないと何も会話できないじゃん。」


YO茶:「そうだけど、TPPの交渉への参加の前提として、条件付けは認めないということがあるので、参加してからいろいろ交渉することはほぼできないといわれている。また、日本が参加することで今会話されていない分野が追加される懸念があるんだよ。」


妻:「ふーん。けど、それって想像なんでしょ?確実にそうなの?誰が確認したの?」


YO茶:「う、うーん、日本政府も官僚もおそらく情報を集めきれていないと思う。けど、過去の日米の交渉の結果や、最近の米韓FTAの交渉結果などからすると、日本が有利な内容になるとは思えない。」


妻:「なんか、それじゃあ本当のメリット・デメリットがよくわかんないし、何が問題なのかもよくわかんない。」


YO茶:「メリット・デメリットからいうとね、内閣府は10年間で2.7兆円(実際には2.4〜3.2兆円と書いてあった)の経済効果があると試算している。つまり年2700億円ね。けど、片やTPPによる農業の損失補償として年3兆円が必要とも言われている。この補償って、ぼくらの払う税金だからね。」


妻:「えー、マイナスじゃん!全然意味ないじゃん。2.7兆円の根拠って何なの?」


YO茶:「うーん、どうやって試算したかはいまいちよくわからないんだよなぁ。」


妻:「官僚って、そんな適当なの?損するってわかってるんならなんでTPPなんて参加するの?」


YO茶:「結局のところ、野田総理はアメリカの言うことを聞かなかったら、政権が短命で終わってしまうと本気で思いこんでる。で、アメリカから『おまえらTPPに参加しろよ』と迫られている、と勝手に怯えてるんだよ。」


妻:「えー、そうなの?」


YO茶:「野田総理はもともと保守的な思想を持った政治家だといわれてたんだけど、総理になってからは、そういった自分の理念を実現するための政策なんて一切指示していない。『xxxがこうしろと言ったから』ばっかり。結局、確固たる理念がないんだよ。あるのは結局保身だね。」


妻:「政治家って、自分がこうしたい、って想いがあって、それを実現するためになってるんじゃないの?私はそういう人が政治家になるんだって思ってた。」



YO茶:「その通りだよ。それが本来の政治家のあるべき姿だと思うよ。けど、今の国会議員は、自分がどうなってもいいから自分の理念を実現するために活動している人はとっても少ない。例えば、今回TPPに反対している与党議員がたくさんいるけど、本当に反対なのであれば、議員のバッジを賭して反対すべき。それを見た目だけ反対して、「やることはやったよ。後は総理大臣決めてね」じゃあ、この人たち結局全員、保身に走ったとしか俺には見えない。」



YO茶:「あと、TPPの問題点としては、少なくともみんなTPPって農業の問題なんでしょ、位にしか思われていない。実際にはもっと広い分野の取り決め。要は、TPPはどんなもんで、どんなメリット・デメリットがあり、日本としてはどういう分野を守るのかといった具体的な提示も、十分な説明も国民になされていないし、議論も全く熟していない。野田総理はもうすぐAPECオバマ大統領に会う。そこで交渉参加の手土産を持っていきたいから、こんな拙速に事を進めようとしているんだよ。与党からは「慎重になるべき」と報告が出ていて最終的に野田総理の一任で「参加する」って決まってしまったら、民主主義の手順を全く無視してるよね。」



妻:「うーん、そうだね。すくなくとも今聞いたことは知らなかったしね。」



YO茶:「ちなみに、アメリカ議会からも『日本をTPPに参加させるべきでない』という意見が出ていたりもする。大統領の一任で決めるんじゃなく、かならず議会を通せよ、と。国論も統一されてないし、日本が入ってきて、もう大方固まった内容をかきまわされるのはかなわんという人たちもいる。」


妻:「アメリカも賛成の人ばかりじゃないんだ。知らなかった。」



YO茶:「テレビや新聞では都合の悪いニュースは報道しないからね。報道しないってことは、世間からするとなかったも同然。フェアじゃないよね。」


・・・・


### ここまで ###



テレビでも推進派、慎重派が出て議論をしていますが、やはり農業vs産業界の構図でしか報道しません。少なくとも、こんな会話が各家庭でなされる位、政府からは情報提供をしてもらいたいものです。(まあ、何も考えていないから出せないのでしょうが)


野田総理がTPPの件での発表を1日ずらしたのも党内の反対派に配慮して1日熟考したというパフォーマンスなのでしょう。なんとも姑息です。また発表の中で盛り込もうとしている『失われた20年を取り戻す』って、アジアの成長エンジンになっている国が参加せず、GDPベースでは日米で90%を占めるTPPの中で、どうやって失われた20年を取り戻すのでしょうか。



民主党になってからの政権は、本当に国を壊したい政党なんだなぁ。ここまでひどいとは思わなかった。




あ、ちなみにこの会話、実際には関西弁でしたww




#日々感謝 m(_ _)m