YO茶の足跡残す日記

日々感謝の気持ちで、思う事をいろいろ書いていきます。

北朝鮮ミサイル発射に対する日本の対応に背筋が寒くなった

今回の北朝鮮ミサイル発射後の日本政府の対応に対して思う事を書いてみたいと思う。


私は、野田政権発足後最大級の衝撃を受けた。そして失望した。どれだけふがいない政権であっても、さすがに「他国からのミサイル攻撃」と解釈できるような緊迫した局面ではそれなりの対応がなされるだろうと信じていた。


しかし私の考えは甘かった。


ミサイルが発射され、政府から発射が発表されたのは43分後。ミサイルが爆発したのは発射してから役1分後。実に40分以上もの間、政府は国民に何も知らせなかったのである。


北朝鮮から日本に対し、ノドンを使って攻撃する場合、10分程度でミサイルが到達するといわれている。仮にこのミサイルの標的が東京にセットいたら、国民は逃げることもなく、普通の生活をしている中攻撃を受けていたということである。もちろん、今回は直接攻撃されるということではなかったので一概に比較はできないが、あまりにも、あまりにも危機管理に対する意識が低すぎる。


官房長官の会見でなぜ発表が遅れたかについて、「情報のダブルチェックをしていたから」と回答している。この言葉を聞いて、私はことばを失った。


ダブルチェックとはなんだ?


有事においては、判断にかけられる時間は短い。特にミサイル攻撃に対する対応は時間がない。その場その場で瞬時に判断をし、迅速に指示を行わなければならない。それを「情報のダブルチェック」?そもそもオペレーションとして、そんなことをしている余裕はあるものなのだろうか?、ミサイルは猛烈なスピードで標的に向かって飛んでくるのに。


確かに、今回は人工衛星「らしきもの」を周回軌道にのせるためのロケット(と称するミサイル)発射であり、予定軌道からしても直接日本本土が被害を受ける可能性は極めて低かった。しかし、緊張度の低い「擬似戦闘状態」で迅速な行動ができずして、どうやって本当の戦闘状態時に迅速な判断ができようか。



今回のミサイル発射からの主な動きを時系列に書いてみるとおおよそ以下のような感じである。



7時39分 ミサイル発射をアメリカの熱をとらえた赤外線センサーが衛星が確認
7時40分 米軍より防衛省に情報を連絡

7時42分 総理官邸にミサイル発射の情報が伝達される
     Jアラートはこの時点では使わず

7時50分 (韓国メディアで速報が流される)

8時01分 (韓国国防省が「北朝鮮が午前7時39分ごろ、長距離弾道ミサイルを発射したと確認」と発表。)

8時03分 エムネットで「我が国では発射を確認していない」とのメッセージを市町村に発信

8時23分 田中防衛大臣が緊急記者会見。「午前7時40分ごろ、北朝鮮から何らかの飛翔(ひしょう)体が発射されたとの情報を得ている。飛翔体は1分以上飛行し、洋上に落下したもようだ。わが国の領域への影響は一切ない」

8時35分 藤村官房長官が会見「落下物によるわが国への影響は一切ない。国民は冷静に平常通りの生活と業務に就いてほしい」「1分後くらいには日本にとんでくることはないと確認できた」



ミサイル発射後、米軍からの伝達は非常に早かった。そして総理官邸にも情報が入っている。にも関わらず「ダブルチェック」とやらに時間をとられたがために政府からの最初の会見は約40分後。韓国では12分後に政府からコメントが出ている。この点、極めて残念ながら韓国政府との対応の差が鮮明になってしまっている。



自治体が最初に情報を得たのは残念なことにテレビなどのメディアからである。エムネットのメールが自治体に到着したのは発射から約20分後。しかもその文面は、逆に現場が戸惑ってしまうような、非常に奇妙な表現であった。テレビでもある自治体のその時の様子を放送していたが、各現場は相当に混乱していた。官房長官の会見で「1分後くらいには日本に飛んでくることはないと確認できた」という判断をコメントしていたが、であれば少なくともその情報を伝達すべきであったのではないか。


司令塔は政府ではあるが、自衛隊や官僚はこういうとき、何をしているのだろうか。指示待ちになってしまうのか。優秀な人たちは絶対にいるはずである。このことから政府(与党)と官僚・現場との信頼関係の希薄さを私は強く感じた。これは非常に問題である。


今回の対応で、現在の日本政府は有事に適切な対応ができないことを世界中に晒してしまった。この世界に発信してしまった信頼失墜の影響は計り知れない。アジアの不安定化を助長させる一助となってしまう恐れすらある。困ったのはアメリカだろう。あきれたに違いない。そして、非常に不安感・不信感はさらに高くなったことであろう。ここまで判断のできない政府。有事に国民を守れない政府。本当に安全保障には「興味がない」人たちなのだと今回痛感した。


私たちは、経済はおろか、有事においてでも国民を「守ってくれない」ことがはっきりした政府(与党)を認めるわけにはいかない。防衛大臣は、(既に更迭するに値する失態をたくさん行っているが)今回の一件だけでも更迭に値する。いや、その防衛大臣を選んだ総理大臣こそ、内閣総辞職/衆議院解散をすべきである。



既に昨年の東日本大震災の時点で緊急時の対応ができる人たちではないとわかっていたが。。。民主党は、真摯に今回の失態を猛省し、内向きな権力闘争ばかりしているのではなく、「本当に実務ができる人」、「適切な決断ができる人」をピックアップして事にあたり信頼回復を計らねば、次の選挙では歴史的な議席減となるであろう。


ま、もう既に遅いか。



#日々感謝 m(_ _)m





#日々感謝 m(_ _)m