YO茶の足跡残す日記

日々感謝の気持ちで、思う事をいろいろ書いていきます。

安倍総理がTPP交渉参加を表明

安倍総理がTPP交渉への参加を表明されました。



私は安倍政権を支持しているが、各政策に対しては是々非々で見ています。様々な資料や文献を読んだり、意見を聞いた結果、TPPへの参加は反対の立場をとっています。


なぜなら、この条約は、国家の主権をも脅かす恐れがある項目が多数含まれているからです。国内法を優越してしまうような条約になっているのです。TPPは、いまやアメリカ主導の、アメリカが海外にアメリカ人の働き場所を提供するための協定と言っていいでしょう。しかも、参加国のGDPを見たら、ダントツでアメリカと日本が大きいのです。つまり、日本をターゲットとしているのは目に見えているわけです。


この問題、相変わらず農業問題としてピックアップされていますが、関連する分野はそれだけではなく、24項目もの分野に分類されて議論されています。自民党内でも、5つのグループに分かれて、これらについての議論が行われました。


(1) 外交:各国交渉団の体制、TPP交渉方式と改善点、FTA(米韓、米豪、日豪)、メディア(外資規制、再販制度)、ジョーンズ法・国内補助金
(2) 財金:ファンド、ISDの必要性、金融サービス(簡保郵貯・共済)、政府調達、関税、課徴金、公営企業(NTT、JR等)
(3) 厚労:医療保険制度、医薬品の特許権、食の安全・安心、医師・看護士等の資格
(4) 農林:日本農業の現状とあるべき姿、TPPでの日本の主張、ミニマムアクセス米、漁業補助金
(5) 経産:自動車問題等(安全基準、環境基準、数値目標等)、日本に対する米国の主張、工業製品のTPP各国関税等、米国産シェールガスの輸出入)



見ての通り、農業だけでなく金融サービス、医療、政府調達(つまり公共案件)といった分野にまで議論が行われています。決して農業だけ議論しているのではないのです。なんでメディアはもっと報道しないんだろうなぁ。恣意的なものを強く感じます。



お隣の韓国が締結した米韓FTA。それ以外にも欧韓FTAというのも締結してます。これらの内容がTPPの内容と非常に参考になると言われています。最近大分知られて来たISD条項。昨年11月、アメリカのファンド「ローンスター」が欧韓FTAのISD条項をたてに韓国政府を提訴しました。なんと、ISD条項が利用されているのです。こんなもの条約内容には入っているだけで、実質使われないと言っていた「専門家」のご意見が聞きたいものです、はい。


それに、FTAによる韓国の輸出はたいしてのびていないという結果も。

「EU執行委 例年報告書 発表
韓国への輸出 37% 増加
韓国側のEU向け輸出は 1% 増加」
http://japan.hani.co.kr/arti/economy/14143.html



いいようにやられていますね。こんな状況に陥る恐れがおきます。



他にもいわゆる毒素条項がちりばめられています(ラチェット条項など)。TPPにも同様の問題がたくさんちりばめられているであろうと想像されます。しかも、日本が今から参加しても交渉の会議にはたった1回のみ。しかも、これまでの交渉内容は蒸し返せないとも言われています。


医療に関して、経済自由区域において限定的に保険外診療(自由診療)が可能になりました。ここを足がかりとしてアメリカはさらに手を広げてくるでしょう。そうなると、韓国国民は高い医療費を払わされることになりかねません。





昨夜、安倍総理Facebookに表明されたTPPに関するコメントです。



#### ここから ####


「国論を二分する課題に対して、国益を考えながら結論を出す。これが政治のあるべき姿です。
TPP交渉に参加すべきか否か。本日、私は、交渉に参加するという決断を下しました。

世界の国々が開放経済へと舵を切る中、日本だけが内向きでは成長は望めません。
そうした経済的メリットに加えて、同盟国たる米国、そして自由、民主主義といった価値を共有する国々と、アジア太平洋地域の新たなルールや経済秩序を作り上げる。これは、日本の安全保障にとっても、この地域の安定にも大きく寄与することは間違いありません。


さらに、TPPのルールは、その先にある東アジア地域包括的経済連携(RCEP)やアジア太平洋自由貿易圏(FTAAP)といった、より大きな構想のルール作りのたたき台になります。


この機会を逃すということは、日本が将来にわたって、世界のルール作りから取り残されることに他なりません。
来たるべき「アジア・太平洋の世紀」に、日本が中心的役割を果すため、正に「国家百年の計」を考えて、決断しました。
様々な懸念や不安を抱いている方々がおられることは、当然です。


先の総選挙での国民の約束は必ず守ります。
農村やふるさと、国民皆保険など、「日本の国柄」を私は断固として守ります。」


#### ここまで ####


日本でも賛否両論なので、どちらを選択しても批判が出る中での総理の決断は重く受け止めます。もはや参加する限りは、日本の国益を守れるような交渉を期待するしかありません。そして、それが守れないときには強い意志で離脱してください。



そして日本が中心的な役割を果たすためというのであれば、日本主導の貿易協定を策定すべきです。






#日々感謝 m(_ _)m