YO茶の足跡残す日記

日々感謝の気持ちで、思う事をいろいろ書いていきます。

アシアナ航空機事故の報道についてキャプテンに聞いてみた

7月6日、アメリカのサンフランシスコ空港で、アシアナ航空のジェット旅客機B777が着陸に失敗しました。この事故により飛行機は炎上。搭乗者307名のうち乗客2名が死亡し、181人が負傷したとのことです。



この事故、ニュースでしきりに報道されていますが、ひとつ「ん?」と思った事が。以下の記事をご覧頂きたい。


<アシアナ機着陸失敗>「事故機の操縦士、B777運航経歴わずか43時間」


ニュースの見出しに、運行経歴が43時間であることが書かれました。この「わずか」という言葉に最初、


「なにぃ〜、たった43時間?1回8時間のフライトとして5回しか乗ってないのかよ!しかもトレーニング中じゃないか!なんてずさんな!」


と思ってしまいました。


しかしですね、考えてみたら、誰しも最初は0からスタートする訳ですし、この43時間という時間がそもそも常識はずれな時間なのか、知り合いのパイロットに聞いてみることにしました。



彼は私と同学年で、某有名航空会社の機長です。まあ、なんといいますか、男前ですな。黙っていると、さながらゴル◯◯3のような(笑)
あ、ほめてますので。おもしろいので、今回はキャプテンGで通しますw

→ご愛嬌なので怒らないでね>キャプテン



彼とのチャットは、こんな感じのやりとりでした。


YO茶:「キャプテンG、こんにちは。アシアナ航空の事故だけど、今回事故を起こした副機長のB777での飛行時間が43時間だったというニュースが流れているけど、これってどうなの?妥当なのか、それともありえないのかそのへんが一般人には判断できず。。なんか、ゴル◯さんの訓練にかけている期間からすると、えらく短いように思うのですが。。。」


キャプテンG:「他社の規定はわかりませんが、一般的には妥当だと思います。と言うのは、基本的にまずシミュレーターで訓練して、実機で訓練して、そして実際お客様を乗せた路線で…、という流れだとそんな感じに、なるとも思います。
報道では当該機種9回目の乗務とのことでしたので時間的にはそんなもんじゃないでしょうか…。細かい規定に差異はあるでしょうが、概ね飛行時間的には違和感はありません。おそらく事故原因はそれ以外にあると思います。」



おぉ、なるほど。搭乗時間には違和感ないのか。事故を起こした副機長のフライト時間よりも違う要素が関係してくる可能性のほうが高いのだな。



YO茶:「なるほどー。新聞ではすごく43時間というところばかりあおっていたからどうなのかな、と思いましたが、納得しました。ありがとうございます。」


キャプテンG:「営利企業である以上訓練時間はできるだけ絞りたいでしょうが、各国きちんと定めがあるのでそれにのっとっているのは間違いないと思います。」



この後、まだ少し会話をしたのですが、ここまでチャットをしてみて、現役パイロットから見ると、飛行時間そのものについてはおそらくそれほど問題ないのだな、ということがわかりました。(航空会社が正しい事を発表していれば、の話ですけどね。)そうなると、他のニュースであるように、アシアナ航空の社長が言っているように、



「すべての運航責任は教官役を務めた機長にある」



ということはある意味正しいのかなと思いました。ただし、社長の責任が全くないということはありません。会社で発生するインシデントは、すべて社長が最終責任を負う者だと思います。そこは明確にすべきです。



ゴル・・もとい、キャプテン、ありがとうございました。一度都合がつけば飲みにでも行きましょう。( ´ ▽ ` )ノ



しかし、インターネットのニュースだけを見てそれを鵜呑みにするのではなく、いろいろと自分なりに調べたり聞いたりすることが重要なんだな、と改めて思いました。




ん?




さっき紹介したニュースのリンク、よく見たら「中央日報」でした。



死亡した2人は中国人だったこと、韓国のニュースキャスターが「たった今最新情報が入りました。2人の死者は中国人とのことです。少なくともわれわれには、ほっとする情報です」と心ない発言をしたりということ、韓国の航空界社の事故ということもあってこういう記事の書き方を意図的にしたのかも、と裏読みまでしてしまいました。。



今日はこのへんで。それでは良い一日を!



#日々感謝 m(_ _)m