保身と潔さ
不祥事があった時、組織の責任者が責任をとって辞任する、という事は小さい頃から大人を見て来て当然のことと教えられてきました。
なので、私がどうしても「それはおかしいだろう」と思っている組織が2つあります。ひとつは言わずと知れた民主党。政権交代してからもですが、まあとにかく責任をとってやめることがありませんね。今回、参議院選大敗の責任をとって細野幹事長が辞任をすることになりましたが、これも党執行部、海江田代表は強く慰留したといいます。海江田代表が辞意を表明しないことが「あぁ、またか」と辟易としてしまいますが、これは後任候補がいないことや、党の分裂につながる恐れがあることから今のままなんとかしようという苦しい事情もあるのでしょう。
そんな民主党も、さすがに今回の宇宙人、「あれ」の傍若無人、党の方針などおかまい無しという振る舞いに対しては処分を下すようです。
それはそうでしょう。東京選挙区で党の方針としてもともと公認候補としていた2人から1人に絞ったにも関わらず、「あれ」は公認を取り消した候補の応援をずっとしていたのですから。結果、2人とも共倒れ。これは党としては除名処分ものでしょう。しかし相手は保身のためならあの小沢一郎すら簡単にだますような海千山千の「あれ」です。大甘ちゃんの海江田代表が引導をわたせるでしょうか。これでグダグダになって、「あれ」が居座るようなことになったら、もう誰も民主党には見向きもしなくなるでしょう。
前からそうでしたが、思想が真反対の人達が一つの党として集まっている事自体、既に成り立っていないのです。もはや解党をして、再編成を行うしかありませんね。今の民主党の人員構成で再出発しても、未来はないでしょう。
もうひとつは全柔連。
これもまたひどい話です。国からの助成金(つまり我々の税金)不正流用、暴力、セクハラといった不祥事に自ら関与しているトップの上村春樹会長は、とうとう国から実質の辞任要求。それに対してまだ自分が先頭に立って改革の道筋をつけると言い張っています。この感覚は驚きですね。本当に感覚がマヒしているとしか思えません。
柔道は日本の国技であり、選手には何ら思う所はありません。過去、脈々と引き継がれて来た体質のようなものですから、簡単に変わることはないでしょう。これは身内では改まることはないと思います。このまま行くと、助成金一時打ち切りということもあり得るのではと思います。
柔道界という閉じた世界なので、独特のお作法や慣習があるのは理解できますが、公金の不正使用は、どんな業界であってもアウトです。不正流用されていた助成金6000万円あまりの賠償請求もありうるようですが、内閣府は強い意志で進めてほしいと思います。
これらの話の根底にあるのはすべて「保身」。高齢になればなるほど、地位が高くなればなるほど、保身欲は強くなっていくようです。死んだら何の財産ももっていけないのに、財産や地位に縛られてどうするのでしょうか。
「潔さ」を年上の人が見せなくて、若者にえらそうな事を言えるのでしょうか。
保身と潔さ。
保身が強まると若者世代の可能性を狭めてしまう事をよく考えてほしいのです。
#日々感謝 m(_ _)m