YO茶の足跡残す日記

日々感謝の気持ちで、思う事をいろいろ書いていきます。

集団自衛権の行使容認は徴兵制につながる?ご冗談でしょう。

私の周りには、このタイトルの意味を説明しなくてもわかる人がいっぱいいますが、あえて書いておきますね。



少し前になりますが、安倍総理集団的自衛権について行使できるという憲法解釈の変更を閣議決定しました。



これによって賛成意見 / 反対意見がインターネット上では飛び交っています。ただし、大多数のテレビや新聞は批判的です。


反対派の方々の意見を聞くと、


 ・そもそも憲法九条の精神とは全く異なる
 ・これで日本は戦争への扉を開いた
 ・アメリカが行う戦争に巻き込まれる
 ・徴兵制が復活する。(中には2年間は兵役が強制されるなんてのも)


といったものでしょうか。


私は、集団的自衛権行使容認は賛成の立場をとります。というか、それでもまだ不十分だと考えます。



そんな中でも、徴兵制が復活するかもしれないという主張。これは、普通に考えたらありえないのです。



まず、憲法18条には、以下のように書いてあります。


「何人も、いかなる奴隷的拘束も受けない。又、犯罪に因る処罰の場合を除いては、その意に反する苦役に服させられない。」



つまり、無理やり苦役につくようなことを強制するのは憲法違反となるわけです。改憲を行うとしても、この18条を変更することは考えにくいですし、普通に考えたら賛成はされないでしょう。私も変更するなんて大反対です。



次に、現代の戦争の形式を考えると、そもそも徴兵制は意味がないのです。第二次世界大戦のときには、大勢の歩兵で相手の国を攻めるという戦い方を行っていました。しかし、現代の戦争はどうでしょうか。ハイテク兵器で、少数精鋭部隊を使って電撃的に攻撃し、目的を遂行しますね。それに核兵器の前には歩兵が何人いても無駄です。


つまり、訓練を受けたプロでないと戦争では戦力にならないのです。今出回っているのは、2年間は兵役を受けることになるというものですが、2年程度兵役に服したところで、近代戦においては何の戦力にもならないのです。



ですから、強制的な徴兵ではなく、自らプロの兵隊になろうという人が従事する志願制でないと意味がないのです。



さらに、アメリカ合衆国をみてください。彼らは1975年にベトナム戦争で初めて配線を経験しました。その時点で徴兵制を廃止し、志願制に切り替えたのです。あの時点で、徴兵による軍隊の組織形成は意味がないと勉強したのです。



おわかりでしょうか。もはや現代において徴兵制の復活など、戦術的にも意味がないし、ありえないのです。



集団的自衛権の一番の目的は、「防衛」です。何かあったときには戦えるんだぞ、という威嚇が最大の目的なのです。核兵器が配備されている今、通常兵器の意味はそれしかありません。



日本は憲法9条に守られて平和だと私たちは教えられてきました。それを今でも信じている人に聞きたい。



平和だというのならなぜ多くの方が北朝鮮に拉致されてしまったのか。そしていまだに戻ってこないのか。彼/彼女たちは日本国民ではないのか。



日本は法律上、報復することができないとわかっているからあまりにも多くの人が拉致されてしまったのです。横田めぐみさんは中学生のときに拉致されました。今の私の上の娘と同じ年くらいにです。



娘が突然行方不明となり、北朝鮮に拉致されたとわかって何十年も訴え続けるなんて悲劇をかかえた親御さんが大勢いる日本のどこが平和なのでしょうか。




そういう悲劇を繰り返さないためにも、そして今拉致されている人達を取り返すためにも防衛力は必要なのです。




さらにもうひとついうと、今の自衛隊が行動できる基準は「ポジティブリスト」というリストに規定されています。これだけはできるよ、というリストです。世界中の軍隊の中で、ポジティブリストに基づいて行動するよう義務付けられているのは日本だけです。では他の国はどうしているのか。



「ネガティブリスト」に従います。これだけはやっちゃだめよ、というリストです。例えば捕虜を殺してはいけないだとか、軍事行動であってもやってはいけないことだけがリストされています。それ以外は何をやってもかまいません。



なぜか。生死をわけるような緊迫した場面で、これから行う行動はOKかどうかいちいちリストを見て確認している間に殺されることだってありえます。それでは遅いのです。だから普通はやっちゃいけないことだけリストされているのです。



このポジティブリストの変更も大事な課題です。今の自衛隊は、そのリストにない行動をとり、仮に相手を殺したといったことになると、殺人罪として逮捕されることになります。それが例えば邦人の命を救うための行動であってもです。



それでは隊員が浮かばれません。解決のためには、軍事裁判によりさばける仕組みを作らなければならないのです。




集団的自衛権の行使容認という話が閣議決定しても、これから関連法案を改正しないと実際にはなにも変わりません。(それもまたねじまげられて喧伝されていますね。安倍総理は勝手になんでも変えてしまうと。法治国家の意味をわかっているのでしょうかw)



自国民が日本国内で拉致され、国外に連れ去られるなどという悲劇を阻止するためにも、そして不幸にもそういうことが起きてしまった場合には取り返しにいく行動を起こせるためにも、集団的自衛権の行使容認という決断は、小さな一歩だと私は思います。



この件は賛成/反対意見は様々でしょう。ただ、私は「普通の国が持つ権利」を正常な形に戻すべきだと思うのです。





日々感謝 m(_ _)m