YO茶の足跡残す日記

日々感謝の気持ちで、思う事をいろいろ書いていきます。

今朝の読売新聞のTPP関連記事を読んで思った事

テレビでもちょいちょい放送されるTPP交渉参加に関するニュースは、依然として農産物の自由化反対勢力と海外への輸出拡大したい経済界の対立構造として取り上げられているように感じます。かなり前からネットで問題視されている部分(保険やサービス、公共事業への参入、ISD条項やラチェット条項といったいわゆる「毒素条項」)は少ーし話題になっても、それを大きく問題視して国民で議論しようなんてことにはせず、軽くスルーさせてしまいます。



今朝の読売新聞でTPPに関する記事を読んで、ちょっともう笑ってしまいました。日本は、このままいくと、不利であるような条項を、交渉するチャンスもなく「丸呑み」しなければならないかもしれない状況に陥っています。もともとTPPに賛成だった新聞社としてはいまさら非難もできず、苦しい記事になっています。



先日24日、ペルーでの交渉会合が終了しましたが、わが日本は、いまだに正式な交渉へは参加できていません。


なぜか。


TPP交渉へ参加するためには、すでに加入している11カ国から参加の了承をもらわなければならないからです。いちばんやっかいなのはアメリカ議会です。ここでの承認手続きが7月23日までかかるため、交渉参加できるのはそれ以降となります。当然それまでは、既に妥結した内容(数千ページに及ぶと言われています)の全文を読む事すらできません。


ちなみに、次回マレーシアで会合が行われますが、その期間は7月15日〜25日。つまり、アメリカ議会の承認がスムーズにいったとしても、日本が交渉に参加できるのはなんと、たったの3日間。


12カ国で、すべての関税を撤廃して、人、もの、サービスとあらゆるものを自由に行き来できるようにしようというような、国家にとっての方向性が大きく決定づけられるような交渉参加に参加できるのがたったの3日間です。


もともとの予定では10月には大筋合意、年内妥結という流れになろうとしています。


こんなことでいいのでしょうか。


数千ページに及ぶ文章を読むだけで3日など吹き飛んでしまいます。その内容を読んで、日本に不利な点を交渉していくように武装しなければなりません。しかも23もの分野で。


読売新聞の今後のスケジュールには、8月下旬以降に「交渉会合」と書いています。これって決定事項ではなく、日本政府として「求めて行くべき予定」ですよね。しかも書いてある内容がなんとも苦しい。現在オーストラリアがISD条項に反対していることや関税撤廃の議論が難航していることから年内妥結は厳しい、2014年春位になるんじゃないかと。



もともとTPP参加に賛成していた新聞社としても、ここに至っては批判などできないですよね。しかし、たったの3日間で何をできるというのでしょうか。「交渉に不利なら離脱すればいい」なんて言っていた評論家もいましたが、たった3日で何を判断し、離脱するのでしょうか。



ここに至っては、国益をまもるべく、日本外交の超人的な交渉に期待しましょう。嫌みではなく、まじで。




#日々感謝 m(_ _)m