百人一首の「十八番」
もう長らくやってませんが、中学生の頃、百人一首の暗記をがんばった時期がありました。当時、まだ生きていたおじちゃんが百人一首の名人で、おじいちゃんと百人一首をやると全然札をとらせてもらえませんでした。そこで、これは覚えるしかないと一生懸命覚えたのです。結局おじいちゃんにはまったく歯が立ちませんでしたが、中学校で開かれた百人一首大会では結構上位に入ることができました。
当時、私は絶対に他の人には負けない「十八番」の句を持っていました。
「あらしふくみ室の山のもみぢばは 竜田の川の錦なりけり」(たしか能因法師?)
なぜこの句にしたのか。それは、だれも十八番にしそうになかったからです。だいたい競争率の高い句といえば、
「秋の田のかりほの庵の苫をあらみ わが衣手は露にぬれつつ」
という、天智天皇の1番目にでてくる歌とか、
「これやこの行くも帰るも別れては しるもしらぬもあふ坂の関」
といった蝉丸の歌です。なので、この歌は十八番にしてはいけません。誰も目を向けないところに注目する。これがポイントなのです。
ちなみにおじいちゃんの十八番は、
「秋風にたなびく雲の絶えまより もれ出づる月の影のさやけさ」
でした。とても心地よい響きの歌でした。
今、学校ではどうなんでしょうか?百人一首なんてやってるんですかね?私は、丸暗記でもいいから覚えるべきだと思うんですよね。
けど、今では上の句と下の句の両方が言える句といえば。。数えるほどしかないなあ。。
今度、ちゃんと句の意味をかみしめながら読んでみよう。
#日々感謝 m(_ _)m