YO茶の足跡残す日記

日々感謝の気持ちで、思う事をいろいろ書いていきます。

ひどい事実隠しのテレビ番組を見た

TBSの「夢の扉+(プラス)」という番組である。


番組の内容は、以下のようなものだ。(OCNテレビ番組の番組内容から抜粋。)



◇日本近海に眠る"燃える氷"メタンハイドレートを発掘すれば、日本の天然ガス年間消費量100年分が賄えるという。それを実現するため、国家プロジェクトが動きだしている。リーダーを務める東大准教授の増田昌敬氏は、陸上から穴を掘り、メタンハイドレート層から世界で初めてメタンを取り出すことに成功した。次の計画は日本近海の海底に穴を掘り、夢の資源を取り出すことだ。メタンハイドレートが一般に知られていなかった時代、増田氏は不遇の時を過ごしていた。そんな彼を支えてくれたのは若い研究員たちだった。彼らは今、国家プロジェクトの大きな柱となっている。エネルギー不足が叫ばれる中で、日本が資源大国になれるかもしれない。増田氏はそんな夢を追い続けている。そして夢は一歩一歩、現実へと近づいている。



日本において、原子力によるエネルギー政策の未来が絶たれた今、新しいエネルギーとしてメタンハイドレートを取り上げたことはすばらしいと思うし、増田氏のメタンハイドレートの研究をとやかく言うつもりは毛頭ない。


ただ、メタンハイドレートのことを知らない人がこの番組を見たら、おそらくこんな印象を持つだろう。


「ふーん、メタンハイドレートという資源開発に取り組んでいる研究者がいるんだな。取り出すのは困難だけど、ひょっとしたら遠い将来日本が開発した高い技術で近海の海底に含まれるメタンハイドレートを取り出せる日が来るかもしれないなぁ。」



私は、こんな印象を視聴者に持たせる番組構成にしたTBSに強い憤りを持っている。



メタンハイドレートは、日本領海内に存在する。



それも、



「大量の結晶の状態で日本海に存在する。」



日本海には、メタンハイドレートの結晶が存在するのだ。それも、海底の表面に。佐渡の南など、一面メタンハイドレートの結晶でおおわれているのだ。



従来の海底ガスや石油を採取する方法ではそのまま取り出せないが、海底の砂に含まれているメタンハイドレートを取り出して活用するという、テレビでやっていたような方法以前に、「大量」の「良質」な「結晶」を使えるのである。



番組でも紹介されていたMH21コンソーシアムでは、この事実を一切ないものとしている。なぜか。それは、東大が中心となって研究してきたのは太平洋側で、そこから取り出す研究を進めるには莫大な予算が必要である。日本海側のメタンハイドレートは比較的簡単に採取できてしまうため、「予算」が減る可能性がある。



まさに、その「予算」を手放したくないのである。既得権益を手放したくないのである。


次に、日本が自主資源を持つと困る人たちがいるのである。「何をバカな?」と思われる人もいるだろう。しかし、それが現実なのである。現在、石油燃料は中東やアメリカのメジャーから仕入れている。そこには当然ながら様々な利権が発生する。日本が自己資源を持つと、そういった利権を失う人たちがたくさんいるのである。またも既得権益



こんな馬鹿げた話が、日本のエネルギー政策をねじ曲げてしまっているのである。今日のこの番組もそういった片棒を担ぐ番組になり下がってしまっているのである。



東大や、官僚、電力会社。すべて既得権益、利権を手放したくないが故に、原子力を使えない状態で、直近の問題として海外から石油燃料をさらに買わないといけないような状態で、領土内にすぐ実用化できる資源があるにも関わらず、それを「無い」ものにしたいのである。


これだけ緊急で何とかしれない緊急事態に至って、まだ「面子」や「利権」ががんじがらめになって自前の資源開発に転換できないのだ。


どうか、これらの動画を見てほしい。








こんな時こそ政治の出番なのだが、期待できそうもない。



#日々感謝 m(_ _)m